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エンタープライズ営業を成功に導く!アカウントプランの活用方法を解説

近年の人手不足により、多くの企業で生産性の向上が課題となっています。効率的に営業活動と既存顧客の維持を行うには、高単価で顧客継続率の高いエンタープライズ企業への営業が効果的です。本記事では、エンタープライズ営業におけるさまざまな目標達成に貢献するアカウントプランの有用性と、その活用方法について解説します。
アカウントプランとは
アカウントプランとは、特定の顧客に対する営業において必要な情報や目標をまとめた計画です。
BtoBビジネスでは、顧客ごとに決裁フローや意思決定者が異なり、個々に最適化したアプローチが求められます。特にエンタープライズ企業では、組織構造や意思決定プロセスが複雑で、営業の難易度が高くなる傾向があります。アカウントプランを用いながら営業活動をすることで、新規顧客獲得や取引量の増加といった営業目標が達成しやすくなるでしょう。
アカウントプランはABM(Account-Based Marketing)の一環として取り組まれることが多く、アカウント(企業・団体)ごとに作成されます。
※関連コラム:エンタープライズ営業を加速するABMのご紹介
なぜエンタープライズ営業においてアカウントプランが必要なのか
エンタープライズ企業への営業には、高単価の受注や複数部署への展開、複数商材の契約などが見込めるという大きなメリットがあります。しかしながらその組織形態は複雑で、各社で稟議プロセスが異なるため、受注予測の難易度が高く、既存顧客との関係構築も難しくなってしまいます。
このような状況下で営業目標の達成率を高めるためには、いつまでにどの顧客からどれだけの受注を得るか、どのように既存顧客にサービスを提供して維持・拡大するかを考える必要があります。これらの情報を整理し、個々の企業ごとにまとめた計画がアカウントプランです。
アカウントプランには、企業の情報や組織図(パワーチャート)、営業戦略や具体的なアクションプランを記載します。計画に沿って中長期的に営業活動を行うことで、継続的に売上を獲得し、LTVの最大化にも寄与することができます。

→エンタープライズ企業を推進させるパワーチャート「Path Light」とは
アカウントプランの作成と運用方法
アカウントプランの作成と運用方法を、5つのステップに分けて紹介していきます。
①アカウントプラン対象企業を選定
アカウントプランを効果的に活用するためには、活用の目的別に適切な対象企業を選定することが重要です。ここでは、アカウントプランの活用目的の例を3つ紹介します。
・平均受注金額を上げる
受注金額が高い実績のある企業と同じ業界や領域の企業をリストアップします。社員数や企業の特徴など、類似点が多い企業を選定しましょう。
・製品やサービスの改善で、特定の業界への営業効率を上げる
特定の業界に適した形で製品やサービスを改善する場合に、その業界の企業をリストアップし、アカウントプランを作成してアプローチすると効果的です。所属する業界が大きく、新規で獲得できる企業が多いことが望ましいです。また、営業効率を上げることが目的のため、特殊な対応が必要な組織形態の企業はターゲットから外しましょう。
・1社あたりの契約金額・取引金額の向上させる
既に取引実績があり、信頼関係が築けている既存顧客を対象に、同一の企業内またはグループ企業での追加受注や横展開を狙います。
これらの活用目的を考慮しながら、アカウントプランの対象企業を選定し、営業目標の達成率を上げましょう。ターゲット企業数が数百以上になるケースもあるかもしれませんが、アカウントプランを作成する企業数には注意が必要です。作成や情報更新には一定の手間がかかるため、担当する数が多すぎると実行力が落ちてしまいます。担当営業1人につき30社以下などに絞って、対応できる範囲で作成をしましょう。
②アカウントプラン作成のタイミング
アカウントプランを活用する際には、適切な対象企業を選定するだけでなく、その作成タイミングも重要です。作成には一定の手間や時間がかかりますが、投下するリソース以上の成果が期待できるタイミングで、アカウントプランを作成しましょう。
例えば受注の平均単価を上げたい場合は、受注単価の高い業界の企業をリストアップします。その中で、複数事業部への拡大が期待できるとわかった段階で、対象企業のアカウントプラン作成に取り組みます。
また、既存顧客の契約金額や取引金額を向上させたい場合は、既に取引があり、売上拡大の可能性がある既存企業をリストアップし、アカウントプランの作成に取り掛かると良いでしょう。
このように、活用する目的に合わせて、適切なタイミングでアカウントプランを作成しましょう。
③アカウントプランの策定
アカウントプランを策定する際には、以下の情報を網羅しましょう。

・企業概要
業界と顧客個別の課題、売り上げ、社員数、経営方針、特徴などの概要を把握します。業界情報や企業のウェブサイト、IR情報などから詳細な情報を取得することが可能です。こうした基本情報をアカウントプランに集約することで、営業活動を円滑に進めることができます。

・取引状況
過去の取引実績や商談状況、営業活動を時系列で整理します。それまでの経緯を記載することで、取引するうえでのボトルネックを明らかにすることができます。

・組織図(パワーチャート)、攻略ルート
対象組織を攻略するため、メインで検討をする部門、推進者や反対者、決裁を持つ部署や人物を特定します。この情報をもとに、何件の受注を見込めるか、攻略ルートを策定します。

・目標と営業戦略サマリー
企業概要と特性を踏まえ、いつまでにどのように営業し、何を売って目標を達成するかをKPIと共に明確にします。営業活動の指標となるため、非常に重要なポイントです。

・営業プロジェクトのフェーズと具体的なアクションプラン
営業戦略サマリーとは異なり、目的達成のためにいつまでに何をするのかフェーズを作成し、具体的なアクションプランまで明記します。特に、商材の複雑性が高い場合はガントチャートで管理すると効果的です。

④アカウントプランの実行
アカウントプランに記載した情報をもとに、プランを実行します。実行する際に意識したいポイントを2つ紹介します。
・接点状況の確認をする
各アカウントの接点状況を確認し、次のステップへのアプローチを進めます。
例えば、営業活動の初期段階で接点が少なく情報が得られていない場合は、足がかりをつかみに行く活動が必要です。
また、商談相手が推進者ではない場合は、集めた情報をもとに推進者にアプローチする必要があります。この際、推進者の役割や立場を理解したうえで、推進者にとって魅力的な提案をしなければなりません。こうした情報もアカウントプランに記載します。
導入が決まった後は、他事業部やグループ会社に横展開したいケースもあるでしょう。この場合は、導入した実績を活用し、紹介依頼やアウトバウンドで商談獲得を狙います。

・攻略ルートに沿ったアプローチ
アカウントプランで決めた攻略ルートに沿って、具体的なアプローチを進めます。
まずは顧客の組織図を可視化し、各ステークホルダーの特徴などを詳しく記入しましょう。ポジティブな関係・ネガティブな関係が一目でわかるので、社内力学の把握が容易になります。
次に、決裁者までの道筋をどのようなルートで攻めるべきか、関係性や個人の特徴などの情報をもとに、攻略ルートを決めていきます。
誰に対して、どのようなアプローチをしていくのか、攻略ルートをもとに実行をしていくことで、効率的に、目標達成に向けた営業活動を展開することができます。

商談がうまく進まない場合は、プランの見直しが必要かもしれません。改めて顧客のニーズを把握し、アカウントプランを修正して再度アプローチをしましょう。
⑤振り返りとアカウントプランの更新
アカウントプランは中長期にわたって実行されるため、適宜振り返りと情報の更新が必要です。
営業活動の進捗やデータをCRMツールに記録しましょう。そこから商談率や受注率などのデータを分析し、効果的な営業先やアプローチ方法を見極めます。次に、優先度の高い領域からアカウントプランを見直し、実行に移していきます。こうして営業戦略を調整し、目標達成に向けた活動を効率的に進めます。
アプローチ先の組織ごとの振り返りは、担当者が随時情報を更新するだけでなく、週次、月次でやることを明確にしておくと、確実に振り返りを行うことができます。
週次では、マネージャーとアカウントプランの確認と見直しを行うと良いでしょう。この際に営業活動の進捗や課題を把握し、必要な修正や改善を行います。
月次では、経営層への報告と協力要請をすると効果的です。KPI進捗を確認しながら目標達成できそうか、会食など経営陣に協力してもらうことがあるか、などを確認し、戦略を修正しながら取り組んでいきます。
アカウントプランの更新、特に重要な顧客の組織図では、パワーチャートツールを活用すると効果的です。顧客の組織構造やステークホルダーの情報を視覚的に把握し、チーム内での共有や修正も容易になります。
※関連コラム:エンタープライズ営業を成功させるパワーチャートの活用方法を徹底解説!
まとめ
エンタープライズ企業への営業は難易度が高いですが、受注できた場合には大きなメリットが生まれます。今回は、エンタープライズ企業を成功に導く、アカウントプランの活用方法について解説しました。
改めて、アカウントプランはあくまで営業目標を達成させるための手段の一つです。作成・更新すること自体を目的化してはいけません。常に活用目的とその達成度を測るKPIを確認し、柔軟に営業戦略を修正して目標達成に向けて取り組みましょう。
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